母乳で育てるのが、赤ちゃんとお母さんにとって最もおすすめの育児法です。しかし母乳が出ない、出るけれども赤ちゃんが満足するほどは出ないというママもいるでしょう。
出産したら母乳が必ず出るかというと、そうではないのです。
■母乳を出すのは、なかなかたいへん!?
出産直後、実は私も母乳がなかなか出ませんでした。出産のすぐ後、私のように母乳があまり出ないことに悩む新米ママさんの姿が多くみられます。
私が出産した病院は母子同室、母乳指導をすすめている病院であったので、助産師さんの指導のもとにおっぱいが出るようになるために努力することとなりました。とにかく赤ちゃんにおっぱいを吸わせるのです。
母乳は赤ちゃんがおっぱいを吸っただけ出るようになるという説もあるように、出ないからと言っておっぱいをふくませないと、どんどん出が悪くなるということでした。
1時間空けないで息子に母乳を飲ませては、飲む前後の体重をはかり、母乳が出ているか確認します。友人との面会をするから子供を預けたいと申請したときにも、看護師さんたちに授乳間隔を厳しい目でチェックされたものでした。
特訓のおかげで退院する頃には息子が満足してくれる程度に母乳が出るようになり、卒乳する1歳7ヶ月までミルクを足さない完全母乳で育てることができたのです。
しかし母乳を出すための特訓はなかなか厳しくて、私のように母乳が出た場合はいいですが、特訓にかかわらず母乳が出なかった友人はすっかりしょげてしまっていました・・・。
彼女は同じ病院で出産したのですが、すっかり母乳コンプレックスを持ってしまったのです。結果ミルクで赤ちゃんを育てることになったのですが、「母乳が出なくて申し訳ない」と引け目を感じてしまうともらしていました。
■母乳育児をしないという選択
子育てには母乳が最も優れているのは事実です。しかし、現実には母乳をあげることができないお母さんたちもたくさんいます。
「母乳を出すために頑張っているけれども、出が追いつかずに赤ちゃんがお腹をすかして泣いてしまう・・・」
「仕事を持っているので、赤ちゃんは保育園に預けなければいけない・・・」
現在の粉ミルクは本当によく研究されており、栄養面でも優れたものに仕上がっています。ですので、たくさんスキンシップをはかるようにすれば何の問題もないでしょう。
母乳が出ていなくてもお乳を赤ちゃんの口にふくませるというスキンシップはおすすめと言いましたが、お腹がペコペコの赤ちゃんがかえって泣いてしまうこともあります。ご飯をもらえると思ったら、お皿の中は空っぽなのですから。
先ほどにもお話したように、そのような場合は無理におっぱいを使ったスキンシップをとる必要はありませんよね。赤ちゃんが求めるものに応える努力は必要ですが、逆におっぱいに固執して赤ちゃんの意思表示を無視することは決してないのです!
ここで心配されるのは、赤ちゃんというよりもむしろお母さんなのです。“母乳育児=偉いお母さん”“ミルク育児=頑張っていないお母さん”と捉えてしまっている人はいませんか?
母乳が出なかった私の友人も、そのように感じていたといいます。母乳で育てていないので、体が弱い子になるのではないか、とたいへん心配していました。
ご主人のお母さんからも、「初孫だし、できたら母乳で育ててあげて欲しいのだけれど」とさりげなく助言されて、落ち込んでいたこともあったのです。
しかし、母乳に縛り付けられてストレスを感じることが一番危険です!母乳が出ないからと落ち込まずに、まずは助産師さんなどの専門的な知識を持っている人に相談をしてみましょう。
おっぱいマッサージや食生活の助言を得ることができるはずです。母乳を出すために努力をしてみてそれでも出なかったら、おっぱいにこだわるのはやめましょう!
母乳をあげたいというママの気持ちは赤ちゃんには伝わっていますし、授乳しなくてもたくさんスキンシップをはかることはできますよ。抱っこしたり、1本橋コチョコチョをしたり、触れ合って一緒に遊んであげましょうね。
ママがストレスを感じないのが1番です。母乳は出るけれども仕事を続けたいというお母さんもいるでしょう。そのようなときに、「子供のためだけに」と仕事をやめて母乳育児をすることはないのですね。
自分の出来る範囲で母乳を与えるように努力する姿勢が何よりも大切なのですから。
母乳が出ないことに引け目を感じていた友人も、考え方を転換させたことによってミルク育児を満喫していましたよ。「おっぱいはママしかあげられないけれども、ミルクはパパでもあげられるから家族の絆が深まるかも」という笑顔を見て、安心しました。
私はできたら完全母乳で育てたいと思いましたが、価値観や感じ方は人それぞれです。母乳育児のよさを知った上で、どのように育てるのか選択をしてくださいね。